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機能を持った塗料とは?

2024.10.11

最近は、色々な機能を持った塗料が多く登場しています。塗料はただの外観や保護だけでなく、居住性や環境への影響も考慮される時代になりました。塗料選びの際には、樹脂グレードや色艶に加えて、機能に関するアドバイスも求められるようになっています。なお、同じ機能でもメーカーによって樹脂のグレードが異なることに注意が必要です。

機能性塗料の種類

遮断性

太陽光の反射率を高めて外壁の温度上昇を抑える効果があります。

一般塗料と比べると、室内温度が2〜3度下がり、夏の節電にも役立ちます。外壁は通常の塗料でも、屋根には遮熱塗料を使用する例も多いです。

断熱性

熱を伝えにくい塗料です。

断熱塗料を使用すると、外からの熱や冷気を室内に通しにくくし、室内の温度を保ちます。冬や寒冷地に適しており、夏には温度が2〜3度下がるとされています。

ラジカル抑制

【ラジカル】は紫外線などによって塗膜内の白色顔料から発生する劣化因子です。

このラジカルを抑えることで塗膜の劣化を防ぐ「ラジカル制御塗料」が開発されました。

※メーカーによってアクリル樹脂やシリコン樹脂の違いがあります。

セルフクリーニング機能

雨で汚れが洗い流される防汚性を持つ塗料です。

超微粒子シリカ(ガラスの微粒子)で汚れを防ぎ、雨で流すものや、紫外線で汚れが分解され雨で流れる光触媒のものがあります。

透湿性

外部からの水を防ぎ、内部の湿気を外に逃がす防水塗料です。

透湿性がない防水塗料は内部の湿気が塗膜内に溜まり、水膨れを引き起こすので注意が必要です。内部結露の防止効果もあります。

防カビ・防藻性

カビや藻の発生を防ぐ塗料です。

菌が繁殖しにくい薬剤を含んでおり、人への安全性も確認されています。耐候性が高い塗料には防カビ防藻機能が付いていることが多いです。

塗料のツヤの選定

色付きの塗料やクリアー塗料の光沢は選択可能です。

しかし、フッ素樹脂にはツヤ無しがないため、特に和風住宅では注意が必要です。ツヤの有無で仕上がりが変わるため、色を決める際にツヤも検討しましょう。メーカーは『全ツヤ』『七分ツヤ』『5分ツヤ』『3分ツヤ』『ツヤ無し(マット)』を提供していますが、ツヤ消し添加剤で微調整すると耐久性が低下する可能性があります。

全ツヤ

ツヤが多いほど耐用年数が長く、汚れが付きにくいのがメリットです。

迷った場合は全ツヤを選ぶと良いでしょう。ベージュなどの白に近い色では、マットとの差が感じにくくなる場合があります。

ツヤ消し

「マット」とも呼ばれ、和風住宅に一般的です。

耐久性はツヤ有りに劣ります。油性にはツヤ無しがなく、3分ツヤまでなので注意が必要です。

注意点

ツヤは光の反射角度で感じ方が変わります。

平滑な面の方が凹凸面よりツヤ感が強く感じられることに注意しましょう。

色付き塗料とクリアー塗料(透明)の選び方

塗料には合成樹脂に色を付けた塗料(エナメル)と、顔料を加えない透明のクリアー塗料に分類されます。色付きと同様にクリアー塗料にもアクリル系・ウレタン系・シリコン系・フッ素系・無機系があり、樹脂のグレードを選ぶことができます。

色付き塗料とクリアー塗料の選び方

塗料は合成樹脂に色を加えたもの(エナメル)と、顔料を含まない透明のクリアー塗料に分けられます。

どちらもアクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系、無機系があり、グレードを選べます。

クリアー塗料の用途

サイディング外壁の色柄を残したい場合にお勧めです。

色付き塗料では雰囲気が変わってしまいますが、クリアー塗料なら元の色柄を保ちながら外壁を保護できます。

シーリングの注意点

塗膜の劣化が進んでいる場合はクリアー塗装ができません。

築7年以上経っている場合は注意が必要です。また、シーリングの色も気をつけないと目立ってしまいます。例えば、濃い色のサイディングに白いシーリングを使うと目立ちます。

クリアー塗料の特性

クリアー塗料はチョーキング現象(白亜化現象)が起きないため、塗膜が劣化しても白くなりません。

水性塗料と油性塗料の選び方

塗料の樹脂グレードが決まったら、「水性塗料」か「油性塗料」を選びます。

水で薄める水性塗料と、シンナーで薄める油性塗料があります。油性塗料は強シンナーで希釈する「強溶剤」と、臭いがマイルドなターペンで希釈する「弱溶剤」に分けられます。

水性塗料

水性は低臭気・低刺激で、密集した住宅地などでよく使われます。低温では乾燥しにくいデメリットがありますが、価格は油性より安価です。

強溶剤塗料(油性)

耐久性や防汚性が水性より優れていますが、強い刺激臭がデメリットです。

弱溶剤塗料:油性

弱シンナー(ターペンなど)で希釈する塗料で、刺激臭が少ないのが特徴です。広く使われるようになりました。

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