棟板金(むねばんきん)が浮いている、剥がれそうと思ったら
目次
トラブルの多いパーツ、棟板金とは?
棟板金(むねばんきん)とは、屋根の一番頂点のとがっている部分をカバーする屋根部材です。棟板金は、意外にもトラブルの多い箇所と言われています。
突然屋根から、棟板金が落ちてきたといったケースもあり、修理依頼が多いです。
今回は棟板金の浮きや剥がれについて深堀していきます。
最後までみていただくことで、トラブル回避ができますので、ぜひ参考にしてください。
棟板金が剥がれる原因は?
棟板金の寿命(耐用年数)は15~25年と言われています。棟板金は経年劣化により、以下のような原因で剥がれてしまいます。
【棟板金が剥がれる原因は主に3つ】
・気温の変化
・強風にあおられて浮く
・貫板(ぬきいた)の劣化
これらの原因についてひとつずつ見ていきましょう。
①気温の変化
棟板金は金属製のため、熱さで膨張し、寒さで縮む特性があります。そのため、棟板金は伸縮を繰り返し、徐々に釘が抜けてしまうのです。
②強風などに煽られて浮く
棟板金は、屋根の一番上にあるのでもろに雨風のダメージを受けます。
特に、風の影響を直接受けるので徐々に釘がゆるむ場合があります。
通常の風であれば、それほど気にしなくても大丈夫ですが、台風の場合はダメージも大きく、年数の経った棟板金では、剥がれて飛んでいってしまうかもしれません。
台風後には、一度確認することをオススメします。
③貫板(ぬきいた)の劣化
棟板金は下にある貫板に釘で打ち付けています。そのため、貫板が腐っていたり劣化してしまうと釘が抜けてしまいます。
貫板の木材なので、水分に弱く、浸食した箇所があればどんどん広がってしまいます。その結果、棟板金が剥がれてしまうのです。また、屋根だけでなく、建物の根幹部分である柱まで浸食してしまうことがあり、屋根以外の改修工事が必要になるケースがあります。
貫板の交換や根幹部分の補修となると修理費用は跳ね上がってしまうため、
棟板金のトラブルは早期発見したいですね。
棟板金の修理の流れ
棟板金の修理の流れは以下のようになります。
1.屋根の検査
まずは屋根の状態を確認するために検査を行います。浮きの程度などを見て、どのように工事を進めるかを検討していきます。もし所々で浮きが見られた場合、内部での侵食が進んでいる可能性が高いため、棟板金を撤去して確認する必要があります。
2.劣化した棟板金の撤去
棟板金を固定するネジを外し、古い棟板金を撤去して内部の状態を確認します。腐食が進んでいる場合、貫板は湿気って、腐食が進んでいると真っ黒に変色してひどいものだと崩れてボロボロの状態です。劣化した貫板は綺麗に取り除きます。
3.釘穴を塞ぐ
古い釘穴はシーリング材で塞いでいきます。古い釘穴をそのままにしておくと、そこから雨水が侵入してしまいます。新たな棟板金を固定する釘穴は新しく開けるので、古い釘穴はここで完全に穴を塞いでしまいます。
4.新しい貫板の設置
新しく貫板を設置、その上に棟板金を被せていきます。
5.完了
棟板金と屋根を釘で固定し、屋根と棟板金の隙間はシーリング材で埋めていきます。
棟板金のトラブル対策
棟板金の劣化を完全に防ぐ方法はなく、定期的なメンテナンスしかありません。
屋根の棟板金は10年に1度は点検をするのが理想です。定期的に屋根の調査をすることで、屋根に関する余計な心配も、雨漏りの心配も少なくて済みます。屋根もずっと綺麗な状態を保つことができます。
当社では、無料点検を行っています。そろそろメンテナンスをする必要がある、しばらく屋根の状態を見ていないという人は一度点検をお申し込みいただくことをお勧めします!